事例実践事例 / 公開物 / case
第3章 調査の起点を作るため、ファイルとクラスの役割を整理する
フォルダ・ファイル・クラスの役割をMarkdownで整理し、調査のための地図を作る。AIが構造の仮説を出し、人間がコードで検証する初動の進め方を示す。
2026年3月更新履歴
読む目的: 自然言語サービス・RAG・ナレッジ / AI × ソフトウェア開発 / 事例・実務
このBookの目次(全12章)
- 全体構成
- 第1章 仕様を答えられない状態から、復元すべき情報を決める
- 第2章 対象システムの変更を妨げる構造と知識の不足を整理する
- 第3章 調査の起点を作るため、ファイルとクラスの役割を整理する
- 第4章 コードから仕様と依存関係を復元する
- 第5章 処理の流れを復元し、変更影響を追えるようにする
- 第6章 人が読む仕様とAIが使うKnowledgeを分ける
- 第7章 UI操作と内部処理を結び付け、操作結果を追えるようにする
- 第8章 復元したKnowledgeを、根拠を確認できるQAへつなぐ
- 第9章 正しさ・出典・回答拒否から、QAの利用可否を評価する
- 第10章 評価結果をKnowledgeと回答範囲の改善へ戻す
- 第11章 仕様変更に追従できるKnowledge更新フローを作る
- 第12章 QAで暗号処理を調査し、人間の変更判断へつなぐ
現在位置:第3章・全12章
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プロジェクトを開いても、多数のファイルやフォルダが並ぶだけでは、重要な処理や未使用コードを区別できない。いきなりすべての実装を読むのではなく、まず所在と役割を俯瞰できる情報を作った。
フォルダ構成、ファイル一覧、クラスの役割、機能単位の分類をMarkdownへ整理した。軽量なテキストで構造を表せるため、後の調査で分かったことも更新しやすい。
名前から得られる仮説と、コード上の事実を分ける
構造情報をGPTへ渡し、ディレクトリ名や命名規則から役割の仮説を出させた。例えば、次のような構成なら、層ごとの分担を調べる起点になる。
src/
api/
service/
repository/
config/
これは構成例であり、名前だけで実際の設計を確定できるわけではない。controller、service、repositoryという名称があっても、その責務は実コードで確認する必要がある。
AIは探索の候補を整理し、人間はコードで検証する。この順序により、仮説を完成した仕様と取り違えずに、どこから調べるかを絞れた。
地図に調査結果を戻す
この段階で得られるのは、プロジェクト全体の位置関係と、調査の起点である。各クラスの実際の処理、呼出し関係、未使用かどうかは、次のコード調査で確かめる。
位置と確認済みの役割を一つずつ対応させることで、調査結果が次の探索にも使える。次章では、作成した地図へ実装の意味を加える。